毎月、受け取った請求書の PDF や紙を見ながら、支払い予定表に打ち直していませんか。この記事では、AI の読み取りと取引先の一覧との照合を中心に、「いつ・どこに・いくら」を今の表へ足す流れを説明します。
支払予定表(支払い予定表)とは
支払い予定表とは、「いつ・どこに・いくら支払うか」をまとめ、これからの支払いを確認するための一覧です。請求書ごとの支払先・金額・支払期日と、実際に振り込む予定日を記録します。
支払予定表の作り方
支払予定表は、項目を決め、締め日と支払条件から支払期日を確認し、休日を調整した振込予定日を入れる順で作ります。請求書の読み取りと日付の計算・照合は自動で行い、人は振込先の変更・訂正・重複だけを確かめます。
- 振込予定日・取引先・振込先・支払金額を左に、請求番号など原本をたどる情報を右に置く(列の一覧は1章)。
- 取引先ごとの締め日と支払条件を確認する。例えば9月分を月末で締め、翌月末払いなら、支払期日は2026年10月31日。請求月と対象月が違う場合は、契約と請求書で対象期間も確認する。
- 支払期日が休日なら、取引先と決めた前営業日・翌営業日へ調整する。デモの10月31日(土)は前営業日なら10月30日(金)、翌営業日なら11月2日(月)になる。
- AIが請求書から請求番号・請求日・支払期日・金額・振込先などを読み取り、取引先の一覧との照合まで自動で行う。人は振込先変更・訂正・重複を確認し、確定した行だけを今の表へ追加する。
デモには、架空の6社の支払条件(月末締め・翌月末払いなど)が入っています。振込予定日だけを変えて請求書の支払期日を消さず、両方を残して確認します。
例は、公開デモと同じこもれび資材(架空)が受け取った請求書8通です。会社・請求書・金額・振込先はすべて架空で、振込先は送金できないデモ専用の記号です。
デモで試す:架空の請求書8通を読み取り、人が確かめて、支払い予定表を作るまでを操作できます(実演の記録の再生で、その場で AI は動きません)。→ 請求書から支払い予定表を作る例を見る
先に決める:振込前に確認しやすい列の順序
振込予定日・取引先・振込先・金額を左から順に並べ、請求番号など原本をたどる情報を右に残します。
| 列 | 例 | 注意 |
|---|---|---|
| 振込予定日 | 10/30(金) | 実際に振り込む日。支払期日が土日・祝日なら前後の営業日に寄せる(5章) |
| 取引先 | ひなた梱包(架空) | 取引先の一覧と同じ名前にそろえる |
| 振込先 | デモ専用振込先G(架空) | 前回と違うときは目立たせる(4章) |
| 支払金額(税込) | 110,000円 | 税率ごとの金額は右の列に残す |
| 支払期日 | 10/31(土) | 請求書に書いてある期日。振込予定日とは分けて残す |
| 内容・請求番号・請求日 | 9月分 梱包材 / HIN-2609-01 | あとで原本をたどるため |
支払期日と振込予定日を分けておくのがポイントです。期日が土曜なら振込は金曜、という調整をしても、請求書の期日は残ります。
転記が大変なのは、請求書の書式が取引先ごとに違うから
請求書の書式は取引先ごとに違います。デモの架空の8通も、よくある6つの形に分けています。
| よくある形 | 読み違えやすい所 |
|---|---|
| 月締めの合計請求書 | 前回の請求・入金・繰越と、今回の請求額が並ぶ。今回の支払いは「今回の請求額」 |
| 運賃の請求書(鑑と配送の明細) | 2ページ目の明細の金額を、1ページ目の総額に重ねて足してしまう |
| 品目明細の請求書 | 社印が社名に重なる。訂正版が後から届く |
| 市販の用紙に手書き(スキャン) | 文字が入っていない画像の PDF。手書きの数字 |
| 家賃の請求書 | 対象月(10月分)と請求日(10/1)がずれる |
| 通信の利用料と払込票 | 利用期間(9月)と請求年月(10月分)がずれる。払込票にも同じ金額がある |
PDF を表に変換するだけだと、こうした違いで列がずれたり、繰越や払込票の金額を拾ってしまったりします。書式ごとに変換の設定を作るのも、取引先が増えるほど手間になります。
インボイスの様式・記載事項と出典を見る
適格請求書(インボイス)の様式は、法令等で決められていません。売手の名称と登録番号、取引年月日、取引内容(軽減税率の対象なら、その旨)、税率ごとの合計額と適用税率、税率ごとの消費税額等、買手の名称という記載事項を満たす必要がありますが、書式は取引先ごとに違います。デモの架空の8通も、よくある6つの形に分けています。
出典:国税庁「適格請求書の様式・記載事項」(PDF)(2026年10月19日確認)
同じ8通から、4つの書式を見比べる
すべてデモ専用の架空の請求書です。画像を押すと、1ページ目を拡大して見られます。
AI が読み取り、プログラムが取引先の一覧と照らし合わせる
ここが AI の出番です。AI に読み取らせるのは、「請求番号・請求日・支払期日・税率ごとの金額・合計・振込先・登録番号」です。項目の意味を手がかりに、書式の違う請求書や、手書き・スキャンの画像から読み取ります。ただし、読み取りには間違いや読めない所があるため、実際に届く書式で確かめます。
読み取った値は、そのまま表に入れず、会社の取引先の一覧(支払条件・前回の振込先・登録番号)と照らし合わせます。照らし合わせは、毎回同じ答えになる所なので、AI ではなく決まった手順のプログラムで行います。
- 支払期日が、取引先の支払条件(月末締め・翌月末払い など)と合うか
- 振込先が、前回と同じか
- 登録番号の形が合っていて、一覧と同じか
- 合計が、税率ごとの金額と税額の足し算と合うか
照合の条件に合い、振込先の変更・金額の訂正・重複がない請求書は「照合済み(自動)」として進める設計です。合わない所があるものや、この3つの判断が必要なものを人に回します。合計の検算はプログラムでも行います。読めなかった所は、推測で埋めずに空のまま人に回します。
デモでは、架空の8通のうち4通が照合済み(自動)、3通が要確認(振込先の変更・金額の訂正・重複)になり、訂正前の1通は表に入れません。
人が確かめる3つ:振込先の変更・金額の訂正・重複
AI とプログラムが自動で決めてはいけないのが、次の3つです。
| 起きること | デモの例 | 人がすること |
|---|---|---|
| 振込先の変更 | ひなた梱包の振込先が、前回の A から G に変わっている | 変更の連絡があったかを確かめ、どちらに振り込むかを選ぶ。請求書の記載だけで変更を確定せず、必ず人が見る |
| 金額の訂正 | こはるの葉印刷から「先ほどの請求書に誤りがありました」と訂正版が届く(55,000円 → 49,500円) | 訂正前の金額を表に入れない。訂正後の金額を確かめる |
| 重複 | なぎの葉運輸から同じ請求書が再送される | 同じものとして1行にするか、別のものとして2行にするかを選ぶ |
確かめが済むまで、Excel・CSV の保存を止めておくと、確かめ忘れのまま表が出回ることを防げます。
振込予定日を決める:休日は取引先ごとに前営業日か翌営業日
支払期日が土日・祝日・年末年始(12/31〜1/3)に当たるとき、前の営業日に振り込むか、次の営業日にするかは、取引先との約束しだいです。そこで、取引先の一覧に「支払日が休日の場合:前営業日/翌営業日」の列を1つ足し、振込予定日を計算します。
- 例:支払期日 10/31(土)→ 前営業日なら 10/30(金)、翌営業日なら 11/2(月)
この計算は AI ではなく、決まった手順(プログラム・Excel の関数)でします。毎回同じ答えになる所は、AI に任せません。
銀行の休日・振込の受付に関する補足と出典を見る
土日・祝日・年末年始(12/31〜1/3)は、銀行法施行令第5条で定める銀行の休日です。
ここでいう休日は、振込予定日を計算するための基準です。オンライン振込の受付・着金の扱いを一律に決めるものではありません。実際の振込方法や受付時間は、ご利用の金融機関に確認してください。
出典:銀行法施行令 第5条(休日)(2026年10月19日確認)
今の表に足し、振込予定日ごとにまとめる
確かめた行だけを、今の支払い予定表に足します。
- 振込予定日の順に並べ、振込予定日ごとの小計を出す
- 同じ日に同じ振込先へ払う分は、まとめた額も出す(振込前に確認するための合計額)
- 前回と違う振込先の行は、振込先の欄で目立たせる
- 全体の合計を出す(月末までにいくら用意するか)
会計ソフトに取り込むなら CSV で書き出します(取り込める形は会計ソフトごとに違うので、ご相談ください)。
自分でできる所と、作り込みが要る所
- 自分でできる:支払い予定表の列を「いつ・どこに・いくら」の順にする、支払期日と振込予定日を分ける、取引先の一覧に支払条件と休日の扱いを書く。
- 作り込みが要る:書式の違う請求書を AI で読み取り、取引先の一覧と照らし合わせ、振込先の変更・金額の訂正・重複を人が確かめる画面を通してから、今の表に足す所。
Excel の PDF 取り込みを自分で試す方法・対応環境を見る
取引先が少なく書式が1つなら、Excel の Power Query(データを取り込み、整える機能)で文字の入った PDF の表を取り込める場合もあります。公式の対応表では、Windows の Excel(サブスクリプション) に PDF コネクタが載っています。すべてのバージョンで使えるわけではありません。
使えるかの確かめ方:お使いの Excel で「データ」→「データの取得」→「ファイルから」→「PDFから」があるかを見ます。
PDF から取り出した表は、請求書ごとの整形が必要です。画像だけの PDF を読み取る方法や、取引先の一覧との照合・訂正・重複の確認は、別に組み込みます。
出典:Power Query PDF コネクタ、Excel のバージョン別データソース対応表(2026年10月19日確認)
Qz AI Labs では、今お使いの支払い予定表と取引先の一覧の形のまま作ります(10万円(税込)から)。まずはサンプルの請求書で試作し、合うかを見てから本番の形にします。
今の支払い予定表について相談する
支払い予定表と取引先の一覧の列・書式に合わせて、読み取りと確認の流れを決めます。
支払い予定表について相談する ↗架空の請求書8通の例を見る →実演の記録の再生で、その場で AI は動きません。
よくある質問
会計ソフトに取り込めますか。
支払い予定表は Excel と CSV で保存できます。CSV の列の形は会計ソフトごとに違い、特定の会計ソフトへの取り込みは確かめていません。お使いの会計ソフトに合わせられるか、ご相談ください。
AI の読み取りは間違えませんか。
間違えることがあります。そのため、読み取った値を取引先の一覧と照らし合わせ、合わない所と読めなかった所を人に回します。振込先の変更・金額の訂正・重複は、合っていても必ず人が確かめます。
インボイスの登録番号は確かめられますか。
デモでは、番号の形と、取引先の一覧の番号と同じかを確かめます。公的な登録情報との照会は、デモでは行いません。ご相談ください。
紙の請求書でも使えますか。
スキャンや写真で画像にすれば、同じ流れで読み取れます。デモの8通にも、手書きの請求書をスキャンしたものが入っています。
デモで任意の締め日を登録できますか。
デモの日付計算は、用意した支払条件を請求日から照合するものです。任意の締め日を登録して締め期間を判定する機能はありません。




