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AI活用を考える方へ

「AIでつくる」と
「AIを組み込む」の違い。

メリット・デメリットから、
自社の業務に合うツールを考える。

Qz AI Labs ·

「AIで業務を効率化したい」。そう考えたとき、完成したツールが毎回AIを呼び出す必要があるかは、業務によって異なります。

売上の集計や単価の照合を自動化する方法もあれば、文章を読み取ったり、返信を下書きしたりする部分にAIを組み込む方法もあります。Qz AI Labsでは、どちらもAIを活用して開発します。違うのは、完成したツールを使う場面でのAIの役割です。

01 / DIFFERENCE

AIを使うのは、
「つくるとき」か「使うときも」か。

A / 決まった手順を自動化

AIで開発し、
ルールで動かす。

開発:AIを活用利用:プログラムで処理

人が決めた計算式や条件を、プログラムにします。完成後は、その処理にAIの読み取り・生成を使いません。

例:CSVの売上集計、単価表との照合、定型の帳票作成

B / 読み取り・下書きを支援

AIで開発し、
利用時にもAIが働く。

開発:AIを活用利用:一部の処理にAI

文章や書類の内容に応じて、AIが情報を取り出し、分類し、文章を生成します。計算や保存などは通常のプログラムと組み合わせます。

例:形式の違うメールの整理、問い合わせ分類、報告書の下書き

たとえば「売上を毎週まとめたい」なら、集計だけで十分な場合があります。「売上データと顧客の声を読んで、改善案の下書きまで欲しい」なら、その部分へのAI活用を検討できます。

「決定論的・非決定論的」という言葉との関係

決定論的とは、同じ入力と条件から同じ結果が得られる性質です。ただし、AIの有無と、この性質は完全には一致しません。AIを使わないソフトでも、時刻や参照データなどが変われば結果は変わります。生成AIも出力のばらつきを抑える工夫はできますが、それだけで正確性が保証されるわけではありません。

この記事では専門的な分類よりも、「開発にAIを使う」「利用時の処理にもAIを使う」という役割の違いで整理します。ここでのAIは、主に文章や資料を扱う生成AIを指します。

02 / COMPARISON

それぞれの強みと、
引き受ける手間。

A:ルールで動かすツール

強みは、処理の根拠を確認しやすいことです。単価や計算式を示せるので、期待した結果になるかを具体的にテストできます。同じ入力・ルール・参照データで結果を再現しやすく、決まった処理を繰り返す業務に向いています。

弱点は、ルールにできていないケースへの対応です。取引先ごとに書式が違う、文章から意図をくみ取る必要がある、例外が多いといった場合には、入力の統一、例外処理の追加、人による確認などが必要です。業務ルールの変更に合わせた改修も続きます。

B:利用時にもAIが働くツール

強みは、表現や書式の違いを扱いやすくなることです。メールの言い回しが違っても必要な項目を拾う、長い文章を要約する、回答の候補を作る、といった支援を期待できます。ただし、どこまで対応できるかは実際の資料で確かめます。

弱点は、もっともらしい誤りや、結果のばらつきがあることです。項目を取り違えたり、資料にない説明を補ったりする可能性があります。NISTも、生成AIが誤った内容を確信的に提示する現象をリスクとして整理しています。参考:NIST Generative AI Profile、2.2節 ↗

そのため、根拠の表示、分からない場合に止める処理、人に引き継ぐ仕組みを設計します。導入後も、読み取りの誤りや確認の負担を見て、改善を続ける運用が必要です。

日々の運用で変わること
比べる点A:ルールで処理B:処理の一部にAI
向いている仕事基準が明確な計算・照合・転記文章や書類の読み取り・整理・下書き
品質の確かめ方決めた条件と期待結果を照合する実際の入力例で評価し、誤りやばらつきも追う
費用この処理のAI推論費用は不要。開発・保守・稼働環境などの費用は必要共通の費用に加え、AIの利用料や実行環境、結果確認の工数を見込む
待ち時間決まった処理の所要時間を測りやすい。処理量や外部接続には左右される生成量やAIサービスの状況によって変わる。待てる範囲を確認する
保守業務ルール・書式・接続先の変更に対応する左記に加え、モデルや指示・参照資料を変えたときの品質を再確認する
データの扱い保存先・接続先・権限を確認する。AIを使わなくても外部送信はあり得る左記に加え、AIへ送る情報と提供元での扱いを確認する

表は横にスクロールできます。

「AIで開発した」だけでは、品質や低価格は保証されません。どちらも要件の確認、テスト、修正が必要です。GitHubも、AIが生成したコードのレビューとテストを求めています。参考:GitHub Copilot Agents の責任ある利用 ↗

03 / EXAMPLE

同じ「注文処理を楽にしたい」でも、
必要な仕組みは変わります。

営業事務の注文処理を例に考えます。以下は、作り方を説明するための業務例です。

注文が決まったCSVで届く

商品コードと数量がそろっていて、転記や計算に時間がかかるなら、まずAを検討します。単価表との照合、金額計算、受注一覧への変換をルールで処理できます。

注文がばらばらのメールや書類で届く

人が読んで項目を探す負担が大きいなら、Bを検討します。AIが必要な情報を取り出し、元の資料と並べて確認できる形にします。書式によってはAIを使わない読取処理で対応できるため、まず実例を見ます。

読み取りも、金額の正確さも必要

組み合わせて設計します。AIに単価を推測させず、正しい単価表をプログラムで参照します。数量の不一致や情報不足は確認待ちにし、承認した内容だけを出力します。

組み合わせる場合の処理例
  1. AI書類から
    候補を読み取る
  2. プログラムルールで
    照合・計算する
  3. 根拠を見て
    確認・確定する

AIが候補を作ることと、発注・送信・承認まで任せることは、別の設計判断です。最初は下書きまでにとどめるなど、業務への影響に合わせて任せる範囲を決められます。

注文書の照合・確認サンプルを見る ↗公開サンプルは架空データと固定の読み取り例です。実際のAI読取は行いません。

04 / DISCOVERY

欲しいツールを決める前に、
今の仕事を一緒に整理する。

最初からA・Bを選ぶ必要はありません。次の質問で、どの作業を減らしたいのかを具体化できます。相談の場では、答えられるところからお聞かせください。

  1. 何が変われば、導入してよかったと思えますか?

    「入力時間を減らす」「確認漏れを減らす」「提案まで進める」など、欲しい成果を伺います。現在の件数・時間も、比較の出発点になります。

  2. 何を受け取り、何を作っていますか?

    入力資料と完成例を見比べます。典型的な例に加え、普段困る例外もあると、ルールで処理できる部分と、読み取りが必要な部分を分けやすくなります。

  3. 「正しい」と判断する基準はありますか?

    単価表・計算式・社内規程なのか、文章の分かりやすさや担当者の判断なのかを確認します。基準がまだ曖昧な場合は、試作の前に整理します。

  4. 間違えたとき、何が起きますか? 誰が確認できますか?

    下書きの修正で済むのか、請求や発注に影響するのか。確認できる人と時間も伺い、止める条件や、人に戻す範囲を決めます。

  5. 使えるデータと、守るべき制約は何ですか?

    資料を試作に使えるか、外部サービスへ送れるか、既存のシステムとどうつなぐかを確認します。機密資料は、共有できる範囲を決めてから扱います。

  6. どのくらい使い、費用や待ち時間をどこまで許容できますか?

    月の件数、集中する時間帯、必要な応答速度を伺います。AI利用料だけでなく、確認・修正にかかる人の時間を含めて比較します。

  7. 誰が、いつ試し、何を見て続けるか判断しますか?

    試作品を評価する担当者と時間を先に確保します。動くものができても評価できない、という状態を避け、次の開発へ進む条件を決めます。

相談メモのひな形を開く

打ち合わせや社内整理に使えます。このページで回答を入力・送信する機能はありません。

【業務ツールの相談メモ】
1. 改善したい業務・得たい成果:
   現在の件数・作業時間:
2. 入力資料/完成させたいもの/困る例外:
3. 正しさを判断する基準・参照資料:
4. 誤りの影響/確認する人と使える時間:
5. 使用できるデータ・共有範囲・接続先:
6. 月の処理量・費用の目安・許容する待ち時間:
7. 試す人・評価する日・継続を決める基準:

【相談後に整理】
ルールで処理する部分:
AIで支援する候補:
人が確認・判断する部分:
今回の試作に含めないこと:
未確認の点と次に確かめること:
05 / FIRST STEP

最初の試作品で、
「本当に楽になるか」を確かめる。

まず一つの業務に絞り、MVP(必要な機能に絞った、動く試作品)を作ります。AIが文章を出せることに加えて、実際の作業全体が改善するかを確認します。

  • 時間:入力の準備から確認・修正まで含めて、どのくらいかかるか。
  • 品質:通常の例と例外で、何を正しく処理でき、どこで誤るか。
  • 負担:担当者が使えて、無理なく確認を続けられるか。
  • 費用:想定件数での利用・保守費用が、得られる効果に見合うか。

成功例だけで判断せず、見落としや確認に戻った件数も見ます。条件を満たした部分から次の開発へ進み、合わなければ、ルールによる自動化へ切り替えたり、対象を狭めたりできます。本番利用に必要な権限管理・例外対応・保守は別途確認します。

試作品は、どう受け取って使う? 提供方法を見る ↗ブラウザーで使う形を基本に、Qzが行う設定、お客様の準備、社内で利用中のAIとの接続をまとめています。

Qz AI Labsでは、業務に必要な範囲でAIを使う方針です。AIシステムの設計について、Anthropicもまず単純な方法を選び、必要に応じて複雑さを増やすことを勧めています。性能と費用・待ち時間の兼ね合いも検討事項です。参考:Building Effective Agents ↗

まだ、どちらが合うか分からなくても。

今の作業と、変えたいことをお聞かせください。ルールで処理する部分、AIが支援する部分、人が確認する部分を、一緒に整理します。

自社の業務について相談する →ほかの業務サンプルを見る ↗

本記事の2つの分類と業務例は、Qz AI Labsが相談・設計のために整理したものです。

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